2022.06.07
コツメイトの長安です。
コツメカワウソとの出会いや、インドネシアの施設の事から少しずつお話させていただきます。
——2012年、木材の輸入を始めようとインドネシアに訪れた時のこと。
現地の方は気さくでたくさんの方と知り合いました。
ある日、招かれた現地のワワンさんの家にたくさんのコツメカワウソが居ました。
これがコツメカワウソとの初めての出会いでした。
とても人懐っこくかわいい子たちでした。
そこでコツメカワウソが絶滅危惧種であること
おっぱいが4つしかないのに1〜7頭も出産することや生後3ヶ月までに亡くなってしまう赤ちゃんカワウソが多いこと
更に、自然界では成体まで成長できる数も少ないということを教えてもらいました。
ワワンさんから
『会社を経営しているならコツメカワウソの保護施設を作ってほしい!』
『施設を作るのも育てるのも協力するから』とお願いされ色々と調べ始めました。
今までインドネシアにはコツメカワウソの保護施設は無く、当然、役所の方も許可するための知識がないので一筋縄ではいきませんでしたが、なんとかインドネシア科学研究所(以下、LIPI )という政府機関に許可をもらわなければならない、というところまでわかりました。
施設を作り、政府に届けられたカワウソを育てる許可をもらうというところまで行った時、最後のLIPIの立ち入り検査で『この施設の地域の水質が適さない』という理由で保護施設の許可が下りませんでした。
私を含めた関係者は落胆しましたが、水質を調べ、場所を選定し直して再チャレンジしました。
そうして建て直した施設に許可が下りたのが2016年のことです。
施設に来るカワウソは、現地の方が政府に届け出たカワウソや密輸未遂で保護されたカワウソたちです。
施設では【政府の所有するカワウソを預かり、産まれたカワウソの1割を自然に戻す】ように指導されています。
2019年にはNYタイムズの記者に施設についていろいろと書かれましたが、インドネシアはジョコ大統領に代わってから賄賂を要求する役人は逮捕・更迭されるようになり、不正ができなくなっています。施設の環境や動物の居住空間が悪ければ許可は下りません。
——次回はNYタイムズの記事について書きます。
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