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池袋店のブログ

  • 日本にいるコツメカワウソの現状

    2022.06.25

    先日インドネシアの保護施設についてお話しましたが、

    設立・運営には思っていたより多額の資金がかかりました。

    寄付やクラウドファンディングも考えましたが、

    一人の無名のおじさんがやっても活動を続けられるほどお金が集まるとは思えません。


    インドネシアの保護施設の設立と並行して

    どうにか資金を捻出していかなければならず、

    考えたのは日本へ正規輸入してペットショップへ卸すことでした。


    初めに大手ペットショップに打診してみたところ、ほとんどのペットショップが


    「カワウソは扱っていない」


    「カワウソの正規輸入は聞いた事が無い」


    という返答。


    また、「正規輸入と言うけど本当は密輸でしょ」

    と疑われる事も少なくありませんでした。


    そんな中、1店だけ

    「本当に正規輸入出来るなら取引したい」とのお返事を頂いたのですが、

    そこでふと疑問に思いました。

    <どこに聞いても正規輸入は出来ないと言われるけど、

    今日本にいるカワウソはどうやって来たの?>

    これが、当時動物業界を全く知らなかった私が、

    動物たちの密輸問題を知るきっかけでした。

    それからインターネットで

    「カワウソ 販売」と検索して出てくるペットショップにも連絡してみると…

    京都府のペットショップは「正規輸入なんて出来ない、うちは国内ブリード」

    静岡県のペットショップでは「30年間ブリードしている国内ブリーダーから」

    と驚きの答えが帰って来ました。

    ここでみなさんよく考えてみてください。



    「正規輸入出来ないのに国内ブリード」って…つじつまが合っていませんよね。


    最初のペアはどこから来たのでしょう?

    更に、茨城県にあるペットショップに伺った際には、

    大きさのまちまちな子どものコツメカワウソが10頭程いました。


    親カワウソは見当たりません。

    「売値は60万だけど、正規輸入の証明書が有るなら100万でも買う」

    と言われました。

    売値より高く仕入れることがあるのでしょうか。

    今まで仕入れていたカワウソにCITESなどの必要書類が無いから

    売値より高くても仕入れたいのだなと思ってしまいました。

    福岡県のペットショップに至っては、

    はっきりと「密輸で30万で仕入れてる」と聞き、

    「やはりそうなんだ」と疑念は確信に変わりました。

    こうして、

    当時日本にいるほとんどのカワウソが密輸なのではないか、

    どうにかしたいと強く思うことになりました。


    次回は ペットショップやカワウソカフェの現状について書こうと思います。

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